スーパービジョンに向け、自分の関わりを振り返った精神保健福祉士(34歳、女性)の記録(事例)を読んで、問題33から問題35までについて答えなさい。
〔事例〕
Fさん(32歳、女性)は、私が勤務する精神科病院に18歳から統合失調症で入院していた。私が担当になったのはFさんが22歳の春だった。入院中のFさんは年配者と過ごすことが多かったため、ロールモデルにできる人がおらず自分の将来像を描けないでいた。そのため、同世代である私は会うたびに話しかけ、Fさんの将来について語ってもらった。このことに刺激を受けたFさんは、次第に自分自身の存在を認め、退院を考えるようになった。(問題33)
Fさんが退院したのは28歳の時だった。Fさんは受診時には必ず相談室に顔を見せ、これからの夢を語っていった。私はFさんとの関わりを通し、信頼関係の構築を実感できるようになった。この頃Fさんは、経済的自立をするために働きたいと話していた。私は夢の実現への第一歩として、障害者就業・生活支援センターを紹介し、同行訪問することにした。面接の際Fさんは、「仕事がしたい」と伝えることはできたが、具体的な業種などの説明ができなかった。
Fさんは希望する業種の説明ができず落ち込んでいたが、普段は説明できていることや、夢や希望を持ち頑張れていることを伝えた。そして、働きたいという意欲を持っていることはFさんの強みであり、それが自己実現につながることをFさんに説明した。(問題34)
Fさんとの出会いから10年が過ぎ、私は病院から地域活動支援センターに異動し、Fさんと会う機会も減っていた。ある日のこと、Fさんから手紙が届いた。そこには、仕事も生活も順調であること。また、「結婚を前提に付き合っている人がいるが、もし子どもができたらどうすればいいか」と悩みが記されていた。その内容は、結婚や子どもができるかもしれないという将来への希望と、病気を抱えながら育てることへの不安、服薬による胎児への影響を心配しているものであると理解できた。(問題35)
問題33 次のうち、この時点で「私」がFさんとの関わりの際に支援目標として意識したこととして、適切なものを1つ選びなさい。
1 セルフエスティームの向上
2 服薬を自己管理する能力の向上
3 ストレスに対処する技術の向上
4 社会生活技能の向上
5 権利を主張する能力の向上
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科目「精神保健福祉相談援助の基盤」 問題33
今回は第23回(令和2年度)「精神保健福祉相談援助の基盤」の問題33を解きます。
スーパービジョンね。受けたことないですね。
なので、協会が求める精神保健福祉士像から逸れてる可能性があります、ね。
いやー困りました。
ま、いっか。
それでわいってみましょー。
これから精神保健福祉士の国試を受ける方も、そうでない方も、気軽に過去問に触れることができますので、気軽に最後まで読んでくださると嬉しいです。
PSWパパの解答
1
PSWパパの考え ← 認識が微妙・誤っているところは緑太字
1 これでしょう
2 服薬の話は出てないです
3 ストレスも特段問題になってないです
4 そこまで具体的になってないです
5 その能力だけ向上させるのは、現時点では適切ではないです
1で
正答
1
調べてみる
選択肢1
「自分自身の存在を認め」るようになったわけですから、精神保健福祉士の関わりは本人のセルフエスティーム(自尊心)の向上に寄与した、ということですね
選択肢4
「社会生活技能の向上」というのは、SST(社会生活技能訓練)によってなされるものかと思います。今回の場面では、該当しないですよね。
次回は 午後の問題 問題34 をやります
今回「ロールモデル」という言葉が出ました。
確かに、年齢が近かったり、今回のケースの様に年下の当事者と関わる場合に意識することがありました。
自分が若い時は「こう見せないといけない」みたいに思ってやってましたが、段々と力が抜けていき自然と接する(それでいてロールモデルであることの意識はしている)ことができるようになりました。
というか、自然体で接してないとロールモデルとしておかしいんですよね。
背伸びしているのを見せても、あまり有益ではないですから。
はい、退院を意識した本人とのケースでどういったスーパーバイズになるのでしょうか?
次回も頑張ってまいりましょー
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